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2025年8月8日金曜日
イネ内穎褐変病かな?
2025年6月13日金曜日
Polyamine 特に植物病理学の分野において Phytoalexin(ファイトアレキシン)生成とポリアミンとの関係について その3
Ann. Phytopath. Soc. Japan 53 (1). January, 1987 98-99
Avenalumin production in relation to polyamine metabolism
A mechanism of specific avenalumin production induced by a host-selective toxin, victorin was studied by using protoplast of oat cultivar possessing Pc-2 allele. Avenalumin, PA of oats, was produced in protoplast without Victorin treatment though the amount of avenalumin was fewer than that in the Victorin-treated. It was also found that avenalumin was secreted externally from protoplast. When oat primary leaves whose lower epidermis has been removed were treated with mannitol solution more than 0.15M, avenalumin was produced and secreted from the leaf tissue, suggesting that avenalumin production was also induced by osmotic shock.
A relationship between avenalumin production and polyamine metabolism was investigated since polyamine metabolism is enhanced by osmotic shock. Avenalumin production in protoplasts was suppressed by exogenous addition of putrescine in mannitol solution. Avenalumin production in the epidermis-stripped leaves induced by victorin or osmotic stress was also suppressed by the putrescine treatment. Cadaverine and spermidine also inhibited avenalumin production. DFMA which is an inhibitor of putrescine synthesis via agmatine, suppressed avenalumin production, whereas DFMO, an inhibitor of putrescine synthesis via ornithine, didn't suppress. These results suggest that polyamine metabolism especially putrescine synthesis via agmatine may be associated with avenalumin production.
2025年6月2日月曜日
Polyamine 特に植物病理学の分野において Phytoalexin(ファイトアレキシン)生成とポリアミンとの関係について その2
まず、初回に説明すれば良かったが、基本的な事を説明してから次回の学会発表の説明に移りたい。
基本説明1
ポリアミンとは、アミノ基を2つ以上持つaliphatic compound 脂肪族炭化水素を表す。
今回の話の中では、ジアミンであるプトレシン、トリアミンのスペルミジン、テトラアミンのスペルミンなどをメインにして話します。
ジ・トリ・テトラと言うのに、なぜポリの接頭語がつくのか?
ポリフェノールと同様にその種類の化合物が多く存在しているからだと思います。
今回注目しているのは、プトレシンの生合成経路が植物の病原菌に対する抵抗性に関与しているのではないかという点です。
植物にはプトレシン合成経路として、アルギニンを出発点とする経路とオルニチンを出発点とする経路がある。
L-Arginine → Agmatine → N-Carbamoylputrescine →
1 2 3
Putrescine
酵素名
1 Arginine Decarboxylase (ADC)
2 Agmatine Imunohydrolase (AIH)
3 N-Carbamoylputrescine Amidohydrolase
L-Ornithine → Putrescine
酵素名
Ornithine Decarboxylase (ODC)
一方、一般的に植物以外の真核生物ではオルニチン経路のみによるプトレシン合成となる。従って、真菌類などもODC経路でプトレシンを合成する。
植物において、ストレス反応等に対応するプトレシン合成に用いられるのはADC経路であるので、プトレシン合成の特異的阻害剤の影響は実験に用いたエンバク冠さび病菌(ODC経路のみ)と植物のエンバク(ODC経路,ADC経路の2経路を持つ)では異なる反応を示すはずである。
エンバク冠さび菌に感染させたエンバク植物体のポリアミンの働きは、複雑であると考えられる。
先に述べたように、エンバクの葉にエリシターである毒素や浸透圧で誘導されるポリアミンは、植物体由来の生成物であるから阻害剤を与えた場合や外生的にポリアミンを与えた場合の結果を解釈するのは植物体だけのことを考えれば良い。
しかし、感染葉を用いた場合のポリアミン量の変動は、その変動が植物体によるものであるか病原菌側の代謝により生成されたのかを考えるのは単純ではない。
次回は、罹病生の関係にあるエンバクーエンバク冠さび菌感染葉でのプトレシン合成阻害剤DFMOの作用について報告した内容を説明する。
2025年5月22日木曜日
2025年5月9日金曜日
Polyamine 特に植物病理学の分野において Phytoalexin(ファイトアレキシン)生成とポリアミンとの関係について
これは、私の覚え書きです。
研究の発表は、論文発表ではなく学会発表程度のものですし、大昔のことなので実験データとかはありません。
ではまず書いてみましょうか。
1985年に、エンバク(oat Avena sativa L.)という植物を用いてエンバク冠さび病菌(Puccinia coronata f. sp. avenae)に対する抵抗性発現の研究を行っていた。
抵抗性発現の指標としエンバクのphytoalexin ( アベナルミン avenalumin )の産生を観察していました。
プロトプラストを用いて実験系を確立できないかを検討している際に、浸透圧ストレスによりアベナルミンが生成誘導されているのではないかと考えられる現象がありました。
まず、植物の病原菌に対する抵抗性反応について大まかに説明します。
植物が元々持っている成分で菌の侵入を防いでいる場合と、菌が植物体に侵入してそれに対して抗菌性物質を作り菌の侵入を阻止する場合があります。(ちょっと大雑把すぎか・・)
植物のエンバクは、エンバク冠さび病菌に抵抗性反応を示す場合に様々な反応を引き起こしますが、私たちはavenaluminという抗菌性物質の生成を抵抗性発現の指標として研究を行ってきました。
avenaluminはエンバク冠さび病菌の感染に対してだけではなく、エンバクがPC-2遺伝子を持っている場合に宿主特異的毒素(victorin)を処理することでもavenaluminの生成誘導がされることが知られていた。実験に用いたエンバクは2品種で、宿主特異的毒素に対する感受性品種(Iowa×469)と非感受性品種(Iowa×424)である。
毒素victorinに対してプロトプラストがどのような反応するかを調べる実験で、対照区の毒素無添加区で2品種ともavenaluminの産生が見られました。
毒素感受性品種Iowa×469では、毒素低濃度区でもアベナルミンの産生が認められた。その際のプロトプラストの生存率は毒素無添加区と変わらず高い生存率を示していました。
では、毒素高濃度区ではどうなったかというと、プロトプラストの生存率は0%で、アベナルミンも産生されませんでした。
植物病理学関連の本でポリアミンという言葉が出てきたのは、平井先生の「植物ウイルス学」でウイルスのDNAにポリアミンが含まれるという程度だったと思う。
植物生理学の本でもポリアミンというのは記載されていなかったと思う。
エンバクにおいて、浸透圧がポリアミンの代謝に影響するという論文が発表されていたので浸透圧ストレス( osmotic stress )がavenaluminの産生に影響を及ぼし、ポリアミンが抵抗性反応に関与しているのではないかと考えた。
まず、ポリアミンの特異的阻害剤を用いてavenaluminの産生に対する影響を調べてみました。
結果は、学会発表という形で発表しました。
1986 昭和61年度 日本植物病理学会関西部会にて発表
(8) ○○○○・大石康晴・△△△ 個人情報保護のため伏せ字
アベナルミンの生成誘導機構,とくにポリアミン代謝との関係について
Pc-2遺伝子保有エンバクのプロトプラスト系を用いて,victorin (vic)によるavenalumin (avl)の特異的生成誘導機構について検討している過程で,毒素無処理区のプロトプラストでもavlが産生,分泌されることが判明した。さらに,表皮剥離葉をmannitol液で処理すると0.15 M以上の同溶液でavlが生成され,osmotic shockによってもavl生成が誘導されることを認めた。エンバク細胞ではosmotic shockを受けるとポリアミン代謝が増高することが知られているので,vicおよびosmotic shockによる avl生成誘導とポリアミンの関係について調べた。
putrescine (1mM)を処理するとプロトプラスト系でのavl生成は著しく抑制され,初生葉でもvicおよびosmotic shockによるavl誘導は顕著に阻害された。cadaverineとspermidineも同様の阻害効果を示したが,これらの原因については不明である。
つぎに,ポリアミン生合成の阻害剤 DFMA(difluoromethylarginine)とDFMO(difluoromethylornithine)で処理すると,DFMAによってavl生成が顕著に阻害され,avl生成におけるポリアミン代謝の関与が示唆された。
(香大農)
2025年4月19日土曜日
ブログ漂流 初投稿
ネットでホームページを作成したり、ブログを書いてきたが、すべてプラットホーム側の都合でサービスが継続できなくなり色々渡り歩いてきた。
今回もgooがブログを閉鎖するとのことで、ここにたどり着きました。
少し試してみます。
試運転中です。
イネ内穎褐変病かな?
ブラシンジョーカーを散布してるときに見つけた。 カメムシ対策ではトレボンを10日前に散布はしているのでOKかな。 イネ内穎褐変病かどうかははっきりしないが、出穂期高温だと発生し易いとの文献がある。 今年の暑さは異常だ。
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